2018.1.28  雪崩講習会

今年も岩木山百沢スキー場で行われた雪崩講習会。冬も登山を楽しみたい方には、ぜひ知っておいていただきたい知識です。雪崩が起きやすい雪質や気象条件、雪崩やすい斜度や地形など、もし雪崩に遭遇したら、どう行動したら助かる確率が上がるのかなど、知っているといないでは生死を分けるかもしれません。今年の講習会では、一般の方が6名参加してくださり、寒い中、熱心に学んでくださいました。

午前中は座学からスタート!講習会の様子を少しご紹介いたしますね。

皆さんは、雪の重さについて考えてみた事はありますか?雪質によっても違いますが、1立方メールで約200~250Kgになるそうです。普通に積もっている状態でこの重さです。これが幅何十メートルにもなって斜面を駆け下りてくるのですから、助かる方が奇跡ですよね。ちなみに雪崩の速度は1秒間に50m進むそうで、時速にすると180㎞~360㎞くらいと言われています。まるで新幹線と激突みたいな感じですね。こりゃ、たまらんわ。

さて、午後は野外に出て実技のお勉強。この日の気温もマイナス。じっとしてるとジワジワと寒さが凍みる~。

弱層のお勉強の後は、ビーコンの使い方と捜索の仕方です。これがまた、難しいのです。最近のビーコンは性能がいいので、そんなに大きくズレる事はないようですが、いかに早く掘り出すかで生存率が違います。15分以内に救出しないと生存率がグッと下がります。という事は捜索にそんなに時間をかけられないという事ですね。掘り出す時間も入れて15分ですから。

最後に、ゾンデ棒の使い方を練習。ゾンデ棒というのは、雪に棒を刺し、人が埋まっているかどうか触感で探る道具です。先が尖っているので、実際に人が埋まっている時の感触を知らないと逆にケガをさせてしまします。なので・・・実際に埋まってもらいました~。(モデルTさん)

ゾンデ棒を使う時は、埋もれた人がどういう状態になっているのか分からないので、ザックザック刺してはいけません。また、何メートル下に埋まっているのかメモリが付いているので、これで分かります。あとはどれだけ早く掘り出せるかが勝負です。体の部位が見えてきたら、頭がどちら側にあるのかまず確認。気道を確保し、体を掘り出します。この一連の流れをスムーズにできるようになるには、やはりこういった訓練が必要だと思います。私達、弘前労山は定期的にこういった訓練を行い、1年を通して登山を楽しんでいます。皆さんも、これからのシーズン、充分、気をつけて山にお出かけくださいね。それではまた、アンニョ~ン 🙂